どうも。救急看護師ハチオです。
看護師を目指す方にとって正看護師と准看護師と…どう違うのか。気になるところではないでしょうか?
私も看護師になる前に、正看護師と准看護師のどちらを選択するか…正直とっても悩みました(汗)
今日はこれから看護学校の受験を考えている皆様が、正看護師か准看護師か…より良き選択ができるように、その違いについてお話していきたいと思います!
少しでも役に立つ情報になればこれ幸いです。是非ご覧ください。
正看護師と准看護師は免許の種類が違う!
まず最初に話しておかなければならないことは、正看護師と准看護師とでは、免許の種類が違うということです。
◎看護師免許(正看護師)→国家資格
◎准看護師免許(准看護師)→都道府県知事免許
…の違いがあるわけですね!簡単に言えば、国か都道府県か…の違いです!このへんの看護師免許についての違いのあれこれは法律で定められています。また、免許には…
・国家資格=厚生労働大臣
・都道府県知事免許=当道府県知事
の名前が記載されます。それぞれ発行している元手が違うんですね。
ちなみに免許は登録してしまえば勤務中に使うことはほとんどありません。
免許の種類が違うということだけで、免許の使用方法についてもこれといった違いは特にありません!
都道府県知事免許であっても、もちろん全国で准看護師として業務ができますよ!なのでご安心ください(笑)それでは次は、学校に通う年数の違いについてです。どうぞ!
正看護師と准看護師とでは学校に通う年数が違ってくる!
准看護師の学校の場合
・准看護師の学校の多くは全日制で2年間学校に通うことになります。
・週に3日程度。もしくは午前・午後どちらかの授業になってきます。
・中学校卒業が受験資格になってきます。
…といったところでしょうか。准看護師の学校では、1年目は授業が主になってきます。そして、2年目は実習(全日)が主になってきます。
※高校中退者も受験することができます。
※働きながら通えるというメリットがあるので他業種からの転職もしやすいです。
正看護師の学校
・看護師学校の多くは全日制で3年間です。
・週に5日。全日での授業になります。
・高校卒業が受験資格になってきます。
…といったところでしょうか。1年目は授業が主になってきます。2年目の後半から3年目にかけては実習が主になってきます。
※自分の実体験から言いますと、働きながら通うのはきついと思います。学校後にアルバイトすることは可能ですが、それでも実習期間中は記録や提出物が多々あるので、どうしても定期的な収入を得るのは難しいと思います。
正看護師と准看護師とでは学ぶ内容が違ってくる!
准看護師学校と正看護師学校では授業時間数が大幅に違ってきます。
どちらも基礎看護・解剖生理など基本的部分は同じことを学びますが、大きな違いとしては「看護過程」を学ぶか学ばないかという点にあります。
看護過程とは?
「独自の知識体系に基づき、ヘルスケア・看護ケアを必要としている対象者に的確にこたえるために、どのような計画・介入援助が望ましいかを考え、系統的・組織的に行う活動のこと」と定義されていますが…ちょっと何言ってるのか全然わかりませんよね(汗)私でもこの表記だと正直ピンときません(笑)
超簡単に説明しますと…患者さんの持つ問題点を挙げて、その問題点をどうやって解決していくかのプロセスを導き出す…ということですね!
この看護過程こそが、看護師としての本質・メインになる業務になってくるんです。
解剖生理・病態生理・疾患などを学んだ上で、その知識をフル活用しながら看護過程を実施していくわけです。
例えば肺炎の患者さんに対して、検査データ・身体所見・バイタルサインなどからアセスメント(評価)をおこない、問題点(発熱・喀痰の増強・窒息の危険性・日常生活自立度の低下…など)を挙げていきます。次に、問題点に対しての看護ケア(吸引・呼吸ケアの実施・発熱への対応・リハビリの検討)を挙げて、それを実施していきます。そしてまたケアに対しての評価を実施し、さらに軌道修正していきます。この一連の流れを看護過程といい、日々の患者さんへのケアに繋がっていくのです。
准看護師ではこの看護過程をあまり学びません。
しかし看護過程を学ばないと看護師としてやっていけないわけではありません。
確かに、疾病を理解しアセスメントを実施するという作業を学校では学びませんが、結局現場でいくらでも学ぶことができます。
私の先輩にも准看護師さんはたくさんいて、皆さん能力に長けています。
いくら看護学校で看護過程を学んできたとしても、現場でそれがすぐに適用できるかというと…それは正直厳しいです。
頭ではわかっていても、それを看護に生かすには、やはりそれなりの経験が必要だと、私は働きながら感じました(汗)
皆さん、新人時代から勉強や経験を積み重ねて一人前の看護師になっていくのです。免許を取ったらからといって、すぐに一人前になれるわけではないのです。
准看護師でも看護師でも日々の実務をとおして成長していかなくてはなりません。
逆に言えば自分次第でどうにでもできる!ということですね!
正看護師と准看護師の仕事内容の違いは?
◎看護師=医師(歯科医師)の指示に従って診療の補助と療養上の世話などを行う
◎准看護師=医師(歯科医師)・看護師の指示に従って業務を行う
と、定められています。えっと…なんじゃらほい?って感じですよね(泣)かなり難しい書き方をしていますが、実際は仕事内容に違いはありません!
法律的には准看護師が看護師と比べて、できない業務などの定めもありません!
ただ、各事業所・病院・施設などで独自に取り決めを設けているところはあります(汗)私は400床程の総合病院に勤務していますが、ウチの病院では准看護師の日常業務で、できないことは特にありませんが、リーダー業務や管理職の仕事は、数年前から正看護師のみがやることになったみたいです(汗)
他の病院などでは、准看護師は外来業務だけを担当、訪問看護師としては採用しない、などの取り決めを独自に設けているところもあるようですね。
これらの決まりは事業所によって差が大きくあるようなので、勤務先を決める際にしっかり確認しておきましょう!
先程もお話しましたが、実際に私の先輩も、准看護師でありながら、救急ERや手術室、病棟など各部署で活躍している人はたくさんいます!
勤める医療機関をうまく選べば、自分の希望する業務ができるところもたくさんあります。
また、最近では看護師のスキルアップとして「認定看護師」・「専門看護師」・「特定看護師」という制度が設けられていますが、残念ながら准看護師免許ではこういったキャリアアップを望むことができません。もし望みたい!ということであれば、一度、正看護師になってからのスキルアップ…という流れになります。
それと、医療機関によって差はありますが、准看護師より正看護師のほうが給与水準は高くなります。通う学校の学費や、看護師としてどのくらいの期間を働くかによって、得する・得しない…が出てくると思いますが、その辺も考慮してどちらの免許を取得するか決めていく必要があるかもしれませんね(汗)
私も、看護師を目指したいという知人から「正看護師と准看護師ならどちらの免許を取得したほうが良いと思う?」と、よく聞かれるのですが、それは一概には言えません。ただ、私個人の見解ですが、長い目でみて、通学期間は長いかもしれませんが、正看護師の免許を取得することを知人にはお勧めしています(もちろん知人のライフワークを考えた上での話ですが…)。
まとめ
いかがでしたか?准看護師と正看護師の違いは伝わったでしょうか?
私も准看護師と正看護師、どちらの資格を取るか迷いましたが…長い目でみて正看護師を取得しました。
ただし、それは皆さんそれぞれの年齢や体力、人生観がありますので、自分のライフスタイルに合った選択をしていくことが一番だと思います。
少しでもこの記事が皆様の参考になったのなら、これ幸いです。
これからも看護師さんに役立つ情報をお届けできたらと思います。
今後ともご愛読して頂けると嬉しい限りです。宜しくお願いします。